2013-11-28

[.testted] OCS Inventory NG [Debian Wheezy][AX3][A7]

OSC Inventory NGは、オープンソースのIT資産管理システムです。
公式サイトは、以下になります。

OCS Inventory NG | Home:

http://www.ocsinventory-ng.org/en/

debian wheezyのパッケージで提供されるOSC Inventory NG 2.0.5からはUTF-8対応しており、agentから送られてくる日本語の情報もローカルパッチなしに取得出来ます。
今回は、OCS Inventory NGをOpenBlocks AX3/A7で利用する方法についてご紹介します。


OBDN技術ブログによる動作検証は、該当するソフトウェアの動作を保証およびサポートを行うものではありません。
内容に関するご指摘などありましたら、ブログ記事の担当までご連絡下さい。

<検証環境>
OpenBlocks AX3/4 Debian 7.1 kernel: 3.2.40
OpenBlocks A7 Debian 7.1 kernel: 3.2.40

1.mysqlの導入


パッケージのインストール

# aptitude install mysql-server

 インストール時にMySQLを管理するrootユーザのパスワードを聞かれるため、
 予め決めておく必要があります。

動作確認

# mysql -u root -p

mysql> show databases;
+--------------------+
| Database |
+--------------------+
| information_schema |
| mysql |
+--------------------+
2 rows in set (0.00 sec)

mysql>


2.OCS Inventory-NG serverのインストール


データベースの作成

 あらかじめocs inventory serverで使用するデータベースを作成、設定します。
 rootユーザのパスワードは、aptitudeコマンドによりインストール時に設定しています。

 MySQL monitorを起動し、joruriユーザを作成します。

# mysql -u root -p
Enter password: ←インストール時に設定した(mysqlの)rootユーザパスワードを入力
Welcome to the MySQL monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 39
Server version: 5.1.49-3 (Debian)

Copyright (c) 2000, 2010, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
This software comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY. This is free software,
and you are welcome to modify and redistribute it under the GPL v2 license

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

mysql>

 DBを作成します。

mysql> create database ocsweb;

 確認は以下のコマンドにより行います。

mysql> show databases;
+--------------------+
| Database           |
+--------------------+
| information_schema |
| mysql              |
| ocsweb             |
| performance_schema |
| test               |
+--------------------+
5 rows in set (0.00 sec)
mysql>

 ユーザを作成します。

mysql> grant all privileges on ocsweb.* to ocs@localhost identified by 'password';

 ※パスワードは適切な値を設定してください。
ocs inventory

 character setを設定します。

mysql> alter database `ocsweb` default character set utf8 collate utf8_general_ci;

OCS Inventory-NG serverのインストール

 debian wheezyパッケージより、ocsinventory-serverをインストールします。
 関連パッケージとして、apache2、perl5、php5等が合わせてインストールされます。

  # aptitude install ocsinventory-server ocsinventory-reports

web GUIによる初期設定
 
 Webブラウザより、以下のURLにアクセスします。
 http://サーバのIPアドレス/ocsreports/

  ここで、データベースのユーザ(ocs)、パスワード(設定したもの)、データベースサーバー名を入力します。


 データベースの設定が成功すると、以下の画面となります。


 改めて、以下のURLでアクセスします。
 http://サーバのIPアドレス/ocsreports/

 管理用のユーザ名および、初期パスワードは、user: Admin Password: admin です。


 以下のエラーが出ますが、これはセキュリティ警告で、

 ・install.phpが残っている
 ・Adminのパスワードがデフォルトのまま

 ですので、まずは/usr/share/ocsinventory-reportsの下のinstall.phpを消してください。


 Adminアカウントの変更は、以下のタグより行います。

  
 2つの修正が終わると、ログイン時のエラーメッセージが消えます。


3.OCS Inventory-NG Agentのインストール


 ・OCS Inventory-NG Serverの一部修正

 データベースocswebのユーザocsのパスワードをデフォルト以外にしておかないと、管理画面にてセキュリティエラーが表示されるため、今回の手順ではあらかじめ別のパスワードを設定していますが、Agentよりデータを受け取ろうとすると、受け取り側のモジュールでエラーが出ます。
 これは、一部の設定ファイルがデフォルトのまま記述されているのが原因のため、修正が必要となります。
 /etc/ocsinventory/ocsinventory.conf内の、
 PerlSetVar OCS_DB_PWD
 で設定された、パスワードをデフォルトのocsから設定したパスワードへ変更してください。

root@glpi3:/etc/ocsinventory# vi ocsinventory.conf

  :
  # Master Database settings
  # Replace DATABASE_SERVER by hostname or ip of MySQL server for WRITE
  PerlSetEnv OCS_DB_HOST localhost
  # Replace DATABASE_PORT by port where running MySQL server, generally 3306
  PerlSetEnv OCS_DB_PORT 3306
  # Name of database
  PerlSetEnv OCS_DB_NAME ocsweb
  PerlSetEnv OCS_DB_LOCAL ocsweb
  # User allowed to connect to database
  PerlSetEnv OCS_DB_USER ocs
  # Password for user
  PerlSetVar OCS_DB_PWD password
  :

 ・OCS Inventory-NG Agent for Windowsのインストール

 公式サイトより、OCS Inventory-NG Agent for windowsをインストールします。
 ただし、今回使用した、debian wheezyのパッケージは、2.0.5となりますので、対応したバージョンをインストールする必要があります。


ダウンロードしたzipファイルを解凍し、インストールを行ってください。

4.OCS Inventory-NGの操作画面例


 AgentをインストールしたPCより、一定時間毎に情報が送られてくると、操作画面には以下の様に情報が表示されます。


対象のPCをクリックすると、詳細の情報が表示されます。


操作画面メニューの日本語対応はしていませんが、入手したデータは表示されています。


5.さいごに


今回は、オープンソースの資産管理システムである、OCS Inventory-NGについて、debian wheezyのパッケージでのインストールおよび、agentっとの連携までを試しました。
agentの最新バージョンを使用する場合は、パッケージではなく、最新バージョンのサーバープログラムが必要となります。
IT資産管理システム、GLPIとの連携については、次回にまとめました。

[.testted] GLPI + OCS Inventory NGによるIT資産管理 [Debian Wheezy][AX3]

0 件のコメント:

コメントを投稿