2013-07-11

[.tested] Moodle [debian Wheezy/Squeeze][AX3][A6]

ムードル (Moodle) は、オープンソースのeラーニングプラットフォームです。
同種のシステムの中では比較的多くのユーザ数を獲得しており、国内でも多くのユーザに利用されています。
Moodleは多くのLinuxディストリビューションによりパッケージ提供されており、Debianにおいても、容易にパッケージインストールをすることが出来ます。


今回は、OpenBlocks AX3にて、データベースとしてMySQLを利用した場合のインストール手順について、最新パッケージである、2.5.1の導入方法について紹介します。

2013/8/1 更新
 Debian 7.1(wheezy)での検証も行いました。
 検証するパッケージは最新版の記事のみとしました。
 インストール時に、最初から日本語設定を行うように変更しました。

OBDN技術ブログによる動作検証は、該当するソフトウェアの動作の保証およびサポートを行うものではありません。
内容に関するご指摘などありましたら、ブログ記事の担当までご連絡下さい。

<検証環境>
Debian 6.0 squeeze
OpenBlocks AX3/4 kernel: 3.0.6
OpenBlocks AX6 kernel: 2.6.31
Debian 7.1 Wheezy
OpenBlocks AX3/4 kernel: 3.2.40
OpenBlocks A6 kernel: 3.2.40

1. A6を使用する場合


A6に搭載されているメモリサイズでは、out of memoryが出るため、swapを別途設定する必要があります。設定方法に関しては、

OpenBlocks A6 FAQ: SWAPを設定するには、どのようにすれば良いですか

を参照してください。

2. 最新版 Ver2.5.1の導入方法


debianパッケージによる導入も可能ですが、今回は最新版のパッケージを導入します。

Moodle最新版の入手

Moodleのサイトより、Ver 2.5.1-latestパッケージを入手します。

Moodle.org: open-source community-based tools for learning:

wgetを使用する場合の例は以下の通りです。(2013/7/13現在)

# wget http://sourceforge.net/projects/moodle/files/Moodle/stable25/moodle-latest-25.tgz/download
# mv download moodle-latest-25.tgz

apache2パッケージのインストール

# aptitude install apache2

php5パッケージのインストール

# aptitude install php5 php5-gd php-pear php5-mysql php5-curl php5-intl php5-xmlrpc

mysqlのインストール

Moodleパッケージををインストールする前に、mysqlをインストールし、データベースを作成します。

# aptitude install mysql-server

インストール時に、管理者(root)のパスワードを入力してください。

データベースの作成

# mysql -u root -p

mysql> show databases;
+--------------------+
| Database |
+--------------------+
| information_schema |
| mysql |
+--------------------+
2 rows in set (0.00 sec)

mysql> CREATE DATABASE moodle;
mysql> ALTER DATABASE moodle DEFAULT CHARACTER SET utf8 COLLATE utf8_unicode_ci;
mysql> GRANT SELECT,INSERT,UPDATE,DELETE,CREATE,CREATE TEMPORARY TABLES,DROP,INDEX,ALTER ON moodle.* TO moodleuser@localhost IDENTIFIED BY 'moodle';
mysql> quit

 moodleプログラムパッケージの展開

# tar xvzf moodle-latest-25.tgz
# mv moodle /var/www
# chown www-data /var/www/moodle

moodledataディレクトリの作成

# mkdir /usr/share/moodledata
# chmod 0777 /usr/share/moodledata

今回は、documetroot下にmoodledataを置いていませんが、置く場合は、.htaccessに、以下の様に記述して下さい。

order deny,allow
deny from all

WebインストーラによるMoodleインストール/設定

Webブラウザより、

http://ホスト名orIPアドレス/moodle

にアクセスし、インストールを開始します。

言語を選択します。jaにすれば、その後全て日本語でオペレーションされ、言語パックもjaに設定されます。


 moodledataのpathを入力します。


 データベースとしては、今回MySQLを選択します。


上記で作成したデータベース名および、ユーザ、パスワードを入力します。


 インストールをする場合は、了承して継続します。


インストールされているモジュールの確認画面。問題なければ継続します。


上記の継続操作から内部の処理のため、しばらく時間がかかります。
ただし、AX3 ( Debian 6.0 )、A6 (Debian 6.0/7.1)の場合、、max_execution_timeを超えてしまい、タイムアウトエラーにより導入途中で止まります。
この問題の回避方法はいくつか考えられますが、ひとつは、/etc/php5/apache2/php.iniの、
max_execution_timeの値を30から変更する方法があります。
(この評価では、240まで上げて、インストールが可能なことを確認しました)


 管理者についての情報を入力します。


サイトの情報を入力します。


ホーム画面が表示されます。


3.さいごに


moodleによるeラーニングシステムをOpenBlocks上で利用することにより、設置環境を選ばず、様々な教育現場でシステムを利用出来るのではないかと思います。
なお、A6に関しては実用的と言える速度にはなりませんでした。

AX3で実際に使用されている方が居られましたら、稼動の規模や使用感などをお聞かせ下さい。

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